ドラクエが映画になるので、スクエニゲームの映画事情をふりかえる


朝のZIPを見ていたら衝撃的なニュースが流れてきました

ドラクエが映画になるだって!?

その名も「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」

最初に聞いた時は、ついに星ドラのCMに使われてた実写のアレがアレしたのかと
これ(スライムにくまんをむさぼるせんし)
記憶に新しいロードオブザリング風のドラクエCM

このCMはアイスランドでロケが行われましたが、実は撮影を続けていて、そのまま映画にしてしまうのか!?と思ったのですが
でも、日本向けの映画だったらキャストも当然日本人ですよね

日本で撮影する中世ファンタジー風世界観のRPG映画。うん


二の舞感がやべえ


と思ったんですが、どうやら3DCGのアニメ映画らしいです

よかった!!アニメって言ってよZIP!!

しかも、またもや我らが市村Pが担当するらしい。

ドラクエ5のストーリーをベースに、しかも脚本が「オールウェイズ三丁目の夕日」でおなじみの山崎監督

山崎監督が手掛けた「スタンドバイミードラえもん」では、CGの完成度の高さに度肝を抜かれましたし、誰もが知っているドラえもんの名シーンを、ちゃんと2時間映画に再構築するという鬼のようなセンスを見せつけました。詳細を聞けば聞くほど安定感しかありませんね!

メインターゲットは、発売当時にドラクエ5をプレイした世代だと思いますが、DSリメイクなどで、今の子供世代もドラクエの世界観には馴染みがあると思うので、恐らく商売上手な山崎監督のこと、しっかりと親子ともどもに訴求する映画に仕上げてくるんじゃないでしょうか。




スクエニゲームの映画事情をふりかえる

ということで、せっかくドラクエの映画が来ることになったので、今まで映画になったスクエニゲームがどれだけあったのかなと振り返ってみますと

まず私たちの世代は、スクエニの映画と聞いて、真っ先に映画「ファイナルファンタジー」を思い浮かべる人が多いと思います。
今から約20年前、2000年頃当時は3DCGの勃興期とも言える時代で、CG技術は劇的に進化していきました。

近い将来、ゲームと実写映画が競合する時代が来るという、今思うとかなり先見の明を持った坂口氏の主導により、スクウェアが総力を挙げて、フルCG映画をつくると聞いた時は、感動のあまり震えたものです。

ところが、長い製作期間を経て公開された「ファイナルファンタジー」は興業的に大失敗に終わり、初めてFFというブランドが傾くことになってしまいました。

大人になってから考えると、開発が長引いて人件費がかさんだり、映像に魅力を感じないライト層へのアプローチが不足していたりと、色々な問題を抱えていたんだろうなと推測できますが、この辺の時代から、FFの斜陽を目の当たりにした往年のファンがアンチ化し、「期待していたものと違う」「需要とズレている」といったネガティブな意見を持つようになったと思います。
でも、大きな失敗は会社にとって成功のもと

映画ではなく、2005年にDVD売り切りの映像作品として製作された「FF7アドベントチルドレン」は、原作と同じ野村哲也氏が監督し、全世界での売上は脅威の400万本を叩き出しました。

FF7という題材が良かったのか、ノムティスワールドが世界的に認知された故なのか、スクエニが世界で勝負するにしても、欧米の好みに合わせたり、無理に迎合し過ぎない、日本人のための日本らしいキャラクターや世界観で勝負できると、誰もが思い始めた頃でもあり

その流れは今、古典的なコマンド式RPGである「ドラクエ11」にしっかりと受け継がれ、欧米に発信されています。
いったん途切れたと思われていたスクエニゲームと映画の関係性ですが、まだ記憶に新しい2016年、FF15が発売される直前に「キングスレイブFF15」が封切りされました

キングスレイブは、FF15ゲーム本編の前日譚で、驚くべきはその圧倒的な映像美。

初代FF映画が「リアルだ」と言っていたのがウソに思えるくらい、映像として美しく、生身の人間の表情が生き生きと表現されていて素晴らしい。ストーリーも分かりやすく、まだ見たことがない人には本当におすすめです。



FF15は、開発途中から世界で勝負するためのオープンワールドゲームに路線変更したため、欧米市場の特性にあわせて、発売から時間がたってもDLで買ってもらえるよう、追加シナリオが継続的に開発され、ゲームの価値を高める目的で、映画、アニメ、スマホアプリなど色んなコンテンツで展開されました。

キングスレイブが、興行的に成功なのか失敗したのか明らかにされていませんが、ゲーム本編が600万本以上を売り上げている時点で、10年にもわたる開発費を回収できているそうなので、広告的な意味合いも含めて成功だったと言えるんじゃないでしょうか。
スクエニ発の映画は、ゲーム部門が目立ちますが、実はガンガンを始めとした出版事業の方にこそたくさんあります

ガンガンコミックス界の巨人「鋼の錬金術師」「黒執事」はもちろんのこと、ガンガン系なのにあまりファンタジーじゃない「男子高校生の日常」「賭ケグルイ」「氷菓」「一週間フレンズ」などがアニメ以外にも実写映画化されてますし

シュール過ぎる村長でおなじみ「荒川アンダーザブリッジ」の実写化には、小栗旬と山田孝之の原作クオリティにリスペクトしかなかったです!
(C) 中村光/スクウェアエニックス・AUTBパートナーズ

他にもたくさんあると思いますが、ざっと振り返ってみると、総じてスクエニは映画で苦戦してるんだなという印象じゃないですか

でも、キングスレイブで見せてくれた可能性は、将来、初代FFの呪いやトラウマを払拭できるのではないかと思えましたし、今年公開されるドラクエの映画が、スクエニ始まって以来の、大ヒット映画となって欲しいと期待せずにはいられません。




ドラクエの映画はどんなストーリーになるのか

ドラクエの映画は、公開まであと半年だというのに、未だに一切の映像が公開されていません。

そこで、どんな感じになるのか想像してみると、まず、映像はドラクエゲーム最新作である「ドラクエ11」のPS4版ムービーに近いCGになると思われます。
ストーリーは、ドラクエ5を原案にした物語を、たった2時間の映画に詰め込むには相当難易度が高いため「勇者ヨシヒコ」「ゆうべはおたのしみでしたね」のような、独自のトーリーになるのかとも思ったのですが、山崎監督はこんなことを言っています。

いつもオリジナルの物語がある作品のCG映画を作る時は“理想的な実写化”を目指しています。今回もしっかりと映画であり、しかもまごう事なきドラゴンクエストであるというところを目指していきたいと思っています。

・・・・かなり真正面から取り組む宣言!

ということは、ドラクエ5の醍醐味であった悲劇的なストーリーを忠実に再現しつつも、テーマを絞って表現しているのかもしれません。そテーマが何かというとこちら

「ドラゴンクエストV」の中には人生そのものが描かれています。ですから僕はこの作品を青春映画にしたいと思っています。

そうきたか。ドラクエ5の「青春」で思いつくのは、子供時代のビアンカとの冒険やヘンリー王子とのエピソード、グランバニア帰還といった、誰もが共感できる失敗と成功の物語であり

それに結婚などの絶対に外せない要素を織り交ぜつつ、勝負できるポイントを詰め込んで来る感じでしょうか

今から公開が楽しみでしょうがないですね!



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