前作の「アンラベル1」が、とても印象深いゲームで何回も繰り返しプレイしたのですが、続編まで登場したのは嬉しい驚き。
前の良かった点は
- シンプル
- オーガニックなビジュアル
- ボタニカルな雰囲気と音楽
何を言っているのか全く伝わらないと思いますし自分でもゲームの話をしているのか分からなくなってくるわけですが、詳しくはこちら↓
【前作の感想 】
PS4 怒涛の雰囲気ゲー「UNRAVEL(アンラベル)」を知っているか
とにかく、アンラベルは他では味わえない、唯一無二の雰囲気を持った味わい深いゲームということなんです。
その良い点を引き継ぎつつ、がらりとシステムを変えてきたのがこの「アンラベル2」で、具体的に言うと2人協力プレイに特化して登場しました。
大人のゲーム機という印象があるPS4で、まさかのローカルマルチプレイ特化型ゲーム・・大丈夫なのかな?と心配になってしまいますが、開発はスウェーデンのインディーズゲーム会社であっても、販売元はかの世界的メーカーEAゲームス。ストアセール時のプッシュも半端なく心配なさそうですね
私の場合、小学校に入ったばかりのわが子と一緒にプレイしました。楽しい。
アンラベル2は一人でもプレイできるのか?
物語は冒頭、船の上から始まります。嵐の高波によって海に落ちたカバンが、とある海岸に漂着したところからスタート。
中からは、何と2人のヤーニーが登場します。
ヤーニーとは、前作の主人公と同じく毛糸の妖精で“人々の思い出を司る何か”です。
基本的なモーションは前回と同じ
歩いたりジャンプできるほか、R1でカウボーイのように糸を放り投げれば、アクションポイントに引っ掛けてぶら下がることができるし、そのままスイングして大ジャンプすることも可能。
2つのポイントを繋げればトランポリンとして機能し、落ちているブロック等の造形物を運び、障害物を飛び越えて進んで行くイメージもほぼ同じ
では何が前回と違うのか。
まずは、わずらわしい毛糸の補給ポイントがなくなったこと、そして
2人で協力しないと進めないということです。
例えばこんなシーン。
巨大なゴミ箱を越えていきたくても、手前のアーチ状の構造物にはアクションポイントが設定されていません。
そこで、ピンクヤーニーがアーチの上に立ち、黄色ヤーニーをぶら下げて遠心力の起点になり、無事に黄色ヤーニーがゴミ箱の上まで飛んだなら、今度は黄色ヤーニーが起点となり、ピンクヤーニーをR1で引っ張り上げる。
いたる所が、こんな具合です。
一人プレイであっても、ボタンでヤーニーの操作を切り替えられるのでストーリーはこなせるのですが、二人で協力してプレイしてるっ!!という達成感は味わえないため、このゲームの魅力を味わいつくすにはローカルでの2人プレイがおすすめ。
2人で協力していると、自然に「あれ?これはどうやって進むんだ?」という会話になり、まるで、子供と一緒に遊園地の迷路に挑戦しているような、謎解きに挑戦しているような体験ができて白熱できます。
二人プレイだと、実は自分の考えた通りに進めないのでストレスが溜まります。
でも、そのぶん無事に障害物を乗り越えた時の感動もひとしお!
もう人生みたいなものですね。
ちなみに二人プレイの方法は、普通にソフトを起動させた後、2Pのコントローラーを認識させ、ゲストでログインしてから何か適当なボタンを押すとサブのヤーニーが出現するようになっています。
アンラベル2のストーリーとかネタバレとか
前作は、とある「おばあさん」の家にある、思い出にまつわる品々から各ステージへと渡り、忘れかけた家族の記憶を集める、といった内容でヤーニーとは、家族が忘れかけていた絆を、再び繋ぎ直す存在として登場しました。まさに糸。
はっきりとした答えを出すのは、どうやらこのゲームに限っては無粋なのですが、ある家族の仕事や恋、戦いのエピソードを通じた「人生賛歌」とでも言うべき、淡いストーリーです。
今作も見せ方は同じ
説明は一切ないものの、ホーム画面である「灯台」から、不思議な光の輪っかをくぐった先の世界で、二人の少年が織り成す困難と成長の記憶を感じることができます。
そう。今回のテーマは明らかに「友情」なんです。
なるほど、ヤーニーが2人になったのも、友情をメインテーマにしているからだと思えば納得ですね
その姿は、協力しながら進むヤーニーにすぐ重なります。
ところでこのヤーニー、全作と同じ妖精なのか?という疑問が湧いてくると思うのですが、厳密に言うと違うと思います。
ツノの形が違う、たくさんの色違いヤーニーが出てくる所を見ても、この妖精は、日本人的に馴染みのあるイメージで言わせてもらうと「記憶の修復人」みたいな、ドラクエ風に言うと「失われた時の番人」のような、ジブリ風に言うと「心の宅急便」とか
問題を抱えた人間の所にこっそりと現れ、複雑に絡み合った心を解きほぐす・・癒しの妖精さん的なポジションに違いない。
山火事だ!
少年という生き物は、危険な遊びを通して世界と向き合い、危機管理を学んで大人になっていくものですよね
夜のスイミングをしたり、隠れ家のような場所をみつけたり
スウェーデン発のコンテンツですが、少年時代に感じた得体の知れない怒りと不自由さのような体験は、万国共通のようです。
映画「スタンドバイミー」を見た時のようなノスタルジックさを感じてしまいました。
アンラベル2考察「黒い影」とは何なのか
今回は、ヤーニーに襲い掛かってくる火花をまとった謎の黒い影のような敵が存在します
最後までプレイしても、一切の説明がありませんでしたが、コイツは一体何なのか。
- ヤーニーを狙う「影」もいるし、機械的に漂っている「影」もいる
- 逆に、ヤーニーを誘導する光の玉も存在する
- 今作のステージは、暗くて恐ろしげな世界が多い
- 黒い影は少年の「記憶の修復」を邪魔する存在
とか色々考えていると、今回のヤーニーが解きほぐしている「糸」とは、少年の成長過程における心のモヤモヤみたいなものであり、子供の成長に必要なメモリの再構築をしている、つまり大人の階段を上る手助けをしてるんじゃないかと
黒い影はそれを阻む存在、具体的には少年自身の、大人になりたくない「心」のようなものではないでしょうか。
抽象的過ぎてアレですが、ヤーニーの存在を頑なに否定して、いつまでも子供でありたいと願う自分自身だと考えると、すでに大人であった「おばあさん」が主役の全作には、黒い影が存在しないのも当然ですよね
そんなこんなで、暗めのステージを踏破し、黒い影の襲撃を何とかかわし
色んな困難を乗り越えた先にあるラストステージの爽快感たるや
それまでの鬱憤を晴らす警戒な2段ジャンプ!アップテンポなミュージック!どこまでも飛んでいけそうな青空の美しさ!
ついに、少年の心は自由になり、もっと大きな世界へ飛び立つ準備ができました
最高に盛り上がる「風の旅人」のラストステージを彷彿とさせてくれます。
このゲーム・・やっぱり面白い!
アンラベル2チャレンジモード
ちなみに、今回のアンラベル2には、本編ストーリーの他にもチャレンジモードがあり、1画面~2画面程度の小さなステージで、難しめの謎解きパズルに挑戦することができるのですが、これが鬼のように難しい。特に、今回は2人プレイだとジャンプの飛距離だとか試行錯誤できる要素が多く、思わず糸がぐるぐる巻きになってしまったり、出来そうでできないものばかりで憎たらしく設定されてます
たぶん地頭力が試されているんだろうなと
チャレンジをクリアすると、色違い、形違いのヤーニーを仲間にすることができ、自分でカスタマイズできるパーツが増えていく仕組みですよ!
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追いかけてくる黒い影さえいなければもっと楽しめたように思いました。
返信削除空中に浮いていて場所によってはほぼ無限と等しいレベルで追いかけてくるので謎解きギミックゲームではなくただのアクションゲームにまで劣化していたように思います。
ああいう追跡者は主人公たちのようにジャンプできないとかたまにしか出てこないから良いのであって、やたら出てきてしかも触れたら即死というただの理不尽な死にゲーになっていたのが非常に残念です。
操作が下手なだけでは?
削除確かにプレッシャーが凄いですもんね
返信削除のんびりと自然の景色を楽しみに来たのに、お土産屋さんが並ぶ普通の観光地と化していた・・みたいなイメージはありますね
もとの景色はやっぱり美しいんですけどね!