もともとパーティーメンバーの中でも異色のキャラではありましたが
一人だけ人生が壮絶すぎない?
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ドラクエで最も鉄格子が似合う男
魔物「んーキサマら、なんのつもりだ。まさか我らのおかしら…鉄鬼軍王キラゴルドさまに逆らうつもりか?」出ました六軍王
【公式に六軍王】
ホメロス
ゾルデ
ブギー
ジャコラ
キラゴルド
【六軍王っぽいのに実は違う人】
フールフール
バクーモス
ボスとしての強さはそれほど変わらないわけですが、やっぱり大勢の部下を率いるとなるとフールフールやバクーモスの小物感は拭いがたいですよね
並べてみるとゾルデの圧倒的なカリスマ感が凄い。
グレイグ「おかしらだか軍王だか知らんがこの町への狼藉、見すごすわけにはいかん!」
ドラクエ11のセリフは、プレイヤーに伝わりやすいようによく考えられていて
俺→オレ
力→チカラ
など、文章内で混同しないように工夫されていて感心するばかりなんですが、「ろうぜき」などという言葉にはしっかりと漢字をあてるという武士道。
勇者たちが黄金の魔物軍団を退けると、いつのまにか記憶喪失のカミュがさらわれてしまいました!うっかり!
町人「ヤツら金目のもんしか気にしてなかった。オレたちの命を高く売れるかどうかで値踏みしているみたいにな…くそっ」
いや残念なお知らせですが、現代社会もそんなもんですよね。
意識してもしなくても、純粋に他人をまったく値踏みしないのは子供の頃だけで、なので幼い頃の友情というものは、大人になっても鮮烈に心の中に残っているものです
ただ問題は、資本家など強い立場の人が、悪意をもって命の値踏みをすることがあるということで、
サラリーマンもただ使われているだけはなく、経営に参加するぐらいの勢いで仕事をしなければそういう人たちと渡り合うことはできません
神父「あの黄金を欲する魔物たち…彼らの言動やクセに私たちは見覚えがありまして」
「…そうこの地に寄港していたバイキングたちにどこか似ているのです。たしかに彼らならカミュを知っていても…」
ーーー
場面は変わり、バイキングのアジト
「それにしてもキラゴルドさまご指定のブツがこんなにあっさり手に入るとは運がいいぜ。コイツを貢げば…ふふふっ…」
またもや囚われているカミュ
いったい何度目だ
「ドラクエで最も鉄格子が似合う男」
の称号はカミュのものですね
いやまて
ドラクエ4でガーデンブルグに置き去りにされる率№1のトルネコも捨てがたい
バイキングのアジトに勇者たちが乱入してきた時の魔物のセリフ
「こいつらの首を差し出せば、空いた六軍王の席だって夢じゃないかもしれませんぜ!」
六軍王が倒され、王が不在になっているということは、末端の構成員たちまで知っている様子。
ウルノーガの情報共有に対する意識の高さは侮れません
魔物たちを退けた後のカミュ
カミュ「そうだ…オレは…ここで…ああそうだ…あいつを…あそこに…」
「いか…なきゃ…」
ついに何かを思い出し、走り出したカミュ!
カミュが住んでいたという「風穴の隠れ家」で、5年前に起こった悲しい過去が明らかになりました
このろくでもない、素晴らしき世界
バイキング「おいこらっカミュ!いっちょまえにサボってんじゃねえぞ!」「なんだその生意気な態度は!10年前、雪の中で震えてたガキ2匹を今日まで面倒みてやってる恩を忘れたか!?」
カミュ「…わかってるよ。あんたらには感謝してる」
マヤ「まーた怒鳴られてやがんの。ヨーリョウ悪いよなあ兄貴は」
「ま、兄貴の気持ちはわかるけどな。おれもアイツら大っ嫌い!」
マヤはカミュの妹で、この辺のやりとりでバイキングたちとカミュの関係性が分かります。
というか、子供の頃から10年も一緒に暮らしていて、マヤから「アイツら」などと他人のように呼ばれるバイキングたちを見て、ディズニー映画「塔の上のラプンツェル」を思い出したんですが
ラプンツェルはある国の姫で、赤ん坊の頃に魔女にさらわれ、その子供として自由を奪われ塔の上で育てられるんですね。
この話が「毒親」から自立する物語なら、いかにもアメリカらしいなと思ったんですが、衝撃的なのは、真実を知った主人公のラプンツェルが、およ18年感も一緒に暮らしていたであろう義理の母に対し、いとも簡単に反旗を翻すということで
いや、実際は物凄い葛藤だとか、背景だとか「情」に絡む部分が多々があったのだと思われますが、
ラプンツエルにそういう決断をさせるほど、日常の生活の中にささいな違和感だとか、愛情を感じない何かが存在していたということなのかなあと、それにしても「欧米の人の割り切り方は尊敬するわ」と色々考えさせられました。
本来、カミュとマヤの家族であるはずのバイキングたちも、徹底的に他人として描かれていることから、自分たちの都合で子供を利用する毒親的な存在で、この兄妹は、いつも自由になることを夢見ています。
この頃、カミュの年齢は15歳ぐらいであり、大人と渡り合うには少々幼い年齢
カミュ「いつかオレたちでどデカイお宝を手に入れてやろうぜ…そいつでこんなろくでもない毎日とはオサラバだ」
マヤ「へへ…。世界中のお宝を手に入れて、おれはお金持ちになるんだぁ」
カミュ「…まずは今日のメシが問題だな」
「…翼があれば今すぐ、どこにだって飛んでいけるんだけどな」
兄妹は、その日食べる物にも困るという貧困の中に置にあっても、いつか成功したいという夢にあふれています。
グロッタの町で、孤児院育ちのハンフリーの苦労話を聞いていた時、一番彼の立場を理解していたのはカミュかもしれません。
そんなある日、カミュがマヤにプレゼントを持ってきます
マヤ「兄貴、これって…?」
カミュ「今日の航海でたまたま見つけたんだ。…今日はお前の誕生日だからな。そのプレゼントというか…」
マヤ「…はあ?何このショボい首飾り。兄貴さあ、おれの誕生日を祝うならもうちょっとがんばれよ」
「そうそう、こないだウワサで聞いたレッドオーブってのが欲しいな。デルカダール王国に伝わる秘宝なんだってさ」
悪態をつきながらも、兄貴からの贈り物を喜んで受け取るマヤ
今は苦しい環境の中にありますが
思いやりにあふれた兄妹が支え合い
いつかお金持ちになることを夢見て
いつまでも幸せに暮らしましたとさ・・・
めでたしめでたし
とはならねえ
カミュ「その首飾りにはいわくがあってな。身につけた人間に次から次へと金銀財宝をもたらすんだとよ」
「ウソくさい話だが、お前みたいなよくばりにはお似合いだろ?だから今はそれでガマンを…」
言いかけたカミュが思わず目を見張ります
カミュ「お前、どうしたんだそれ…?」
マヤ「兄貴…これ…おれ銅貨を磨こうとさわったら…」
見たこともない量の金貨を握りしめているマヤ
マヤ「は、ははっ…。スゴい…マジなんだ…」
興奮を抑えきれないマヤの姿を見て、得体のしれない不安を感じたカミュ
仏教には「因果応報」という言葉があります。
すべてのことは、繋がりのある因果関係で成り立っており、良いことも、悪いことも自分の行いによって生み出されるという考え方で
いきなり黄金を生み出すというあまりにも大きな力に、カミュの本能が警告を鳴らしました。
でも、自分でもよく分からない理由で、嬉しそうな妹を止めるだけの言葉を持っていなかった少年カミュは、
今ただ黙って見ていることしかできません。
マヤ「いしし…どうしたんだよ兄貴、しけたカオしちゃって。黄金、ちょびっとだけ分けてあげようか?」
ドラクエ11 感想その62 ハトで黄金をこしらえる娘
ドラクエ11 感想その61 現在地
ドラクエ11 感想その60 カミュにふさわしい仕事
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