PS4 名作?いちいち絵になる雰囲気ゲー「ライフイズストレンジ」

PS4にLife Is Strange(ライフイズストレンジ)というゲームがあります

フランスのDONTNOD社が開発、日本のスクウェア・エニックスが販売している、いわゆるアドベンチャー系のゲームですが、武器で戦うアクションゲームが主流のPS4の中で、今日び選択肢を選ぶことで物語を進めていくという古典的なスタイル

単調ですぐに飽きるのでは?と思わせておいてからの

全然飽きない。なぜなのか

そればかりか、あれ?終わってみると超大作より印象に残るね・・

発売日2015年1月29日
ハードPS4、PS3
ジャンルアドベンチャー


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ライフイズストレンジの舞台と登場人物


まず、ライフイズストレンジがどんなゲームか簡単に紹介しますと
こちらがマックス。主人公

有名な写真家の先生が教えている高校で、アーティストになるべく勉強中

プレイヤーが操作するので、明るく朗らかで、曲がったことが大嫌いなクラスの中心人物!とかおよそそんな人間ではなく、達観したダルそうな語り口で、ななめ上から社会への風刺や他人へのツッコミを加えていくという変わった主人公です。
クロエ

5年間会っていなかったマックスの親友であり、マックスがクロエと久しぶりに再会する所から物語が始まります

クロエは、父親と死別し、母の再婚相手である元軍人のデイビッドを毛嫌いしているばかりか、高校を中退して怪しい薬に手を出して借金まであるというロックな人生を歩んでいる。

何もかもクソな町「アルカディア・ベイ」と自分の人生を憎んでおり、クロエの反骨精神は青く染め上げた髪に表現されています

舞台となるのは、アメリカの閉鎖的な港町アルカディア・ベイ

産業は乏しく、観光地としての見どころもないへんぴな町。

人々は不満を抱えながら生きていて、町のあらゆる権力に影響力を行使できる「プレスコット家」がとてつもなくクソであり、さらに、その息子で同級生のネイサンが、期待どおりのクソ野郎である

町にはクソ希望を失った人々があふれ、学校でも悪いことばかりが目につくし、昔の思い出ばかりがキラキラ輝いていて、超能力でもないとやってられませんね!と言いたくなるような、つまり世の中うんこなのである
でも、不思議なのは

田舎町の日常を描いているだけだというのに、この世界にいると、自分で何かを成し遂げられる気がしてきて、不安だらけのこの世界を良くするのも悪くない、そんな気持ちが湧いてくるということだ

それはきっと、アルカディア・ベイの夕日があまりにも美しいせいですね
プレイヤーは、映画やドラマのように、ポップコーンを食べながら物語を見るのではなく、マックスと一緒に不安を抱えながら、恐怖に立ち向かうことになります。





ライフイズストレンジのゲームシステム

ライフイズストレンジは冒頭、マックスが「時間を巻き戻す」超能力に目覚めます
この能力は、Lボタンを押すことでプレイヤーがいつでも使うことができて

例えば、教師の質問に答えられなかった時、時間を少し巻き戻すことで、正解を言うことができるとかそんな使い方をします。

この「時間を巻き戻す能力を駆使して、失踪事件の謎に迫っていく」というのが主な流れですが、決して推理することがゲームの核心ではなく、あくまでも、このファンタジー要素はゲームの一部分であり

仮に、マックスの「能力」が無かったとしても、ライフは完全にストレンジだと言えます
ゲームシステムとしては、章ごとに自由に動き回れる小さなフィールドが用意されていて、オブジェクトを調べたり、会話をすることで選択肢が発生

中には重要な選択肢があり、選択によって未来に影響を与えた場合は「ポロローン」という印象的な効果音でお知らせしてくれるようになってます。

ただ、植木に水をあげることで「ポロローン」とか言われても「だから何だ」としか言いようがなく、選択肢のほとんどは未来にどんな影響を与えるかは分からないようになっているという微妙さ
巻き戻す能力と選択肢のシステムは、例えば、命の危機にさらされているような、緊張感のある場面だとピンチを何度も体験することになるのでドッキドキの演出で素晴らしいんですが

それ以外では、選択自体が正解なのか間違っているのかも分からず、逆にストレスが溜まってしまうという謎めいたシステムだと思いました

マックスの通う学校は、平和な外見とはうらはら、様々な問題をかかえていて第二章からは怒涛の急展開をみせてくれます!





ライフイズストレンジはゲームである必要があるのか?

じゃあ、能力以外で何がこのゲームっぽいのかと言えば、それは間違いなく背景と物語部分

例えるなら、社会の問題点だったり、誰かが抱えている悩みや最悪な人間関係という「食材」を持ってきて、それを全部テーブルの上にぶちまけて、青春と超能力というエッセンスを混ぜてこねくり回してみましたよと

それなのに、最後はきちんとまとまっていて、まるで社会派映画を見ているような気分にさせられてしまうイメージとでも言いますか

途中には事件とか事故とか、心が揺さぶられる要素を散りばめられていて、怖いけど最後はどう収束していくのか確認せずにはいられません。

そう聞くと「ライフイズストレンジ」が、ゲームである必要はあるのか?と思われると思うんですが


あります

理由は、全部自由に動き回れるわけではないにしろ

マックスを操作して会話したり、実際に話を進めていく体験は、本を読むこと以上の没入感があって話に入りこみやすいし

映画とは違い、少ないカット数でより良い体験を提供しようと頑張っているのが伝わってきて、ワンシーンへのこだわりが半端なく、どのシーンもとても印象に残る工夫がされているからです。

映画で言うと「アメリ」とか「世にも不幸せな物語」を見た時と同じような感覚で、ゲームではあまり感じたことのない情景的な美しさを感じることができて、色んなものが刺激されてしまいますね

だから、ライフイズストレンジというゲームは独特なのであり、発売からずいぶんと時間がたってもゲーマーの話題に上るのだと思います。とても面白いです。





ライフイズストレンジは何を訴えているのか


ライフイズストレンジのストーリーをもう少しだけ紹介させてもらうと

マックスは、5年ぶりに再会したクロエとどんどん仲良くなっていき

容姿は違えど、子供の頃に特別な体験を共有したクロエとは気が合い、すぐに能力のことも打ち明けるし、自分が町にいなかった頃にクロエと仲が良かった「レイチェル」に嫉妬したりもします。

普通にプレイしていると、プレイヤーとしてはなぜマックスがそこまでクロエに肩入れするのか腑に落ちない部分があるんですが

最後までプレイすると、全ては「究極の選択」という舞台装置を用意するために力技で構成された話なのかなと分かってきますが、もう少しストーリーを長くして欲しかったと思わずにはいられません。
まあ、そんな細かい部分はさておき

いわゆる氷河期世代の私としては、閉塞感が漂うアルカディア・ベイという町で、世の中のどうしようもない空気に必死に立ち向かい、ボロボロになっているクロエには共感しかなく

家族との問題だとか、学校の問題だとか、誰もが感じたことがある悩みに打ちのめされている親友を助けたいと思ってしまうのが自然で、

このゲームは、そういう人間の暗い部分をテーマにしているものだから(実際、マックスの心の中を歩くシーンもある)色んな世代の人に伝わるものがあるのだろうし、アルカディア・ベイという田舎町に漂うノスタルジーのリアルさも、国境を超えて感じることができるんじゃないかと思います

つまりは、素晴らしいゲームだなと

逆にその部分に共感できないと、いまいちピンとこないんじゃないでしょうか。
物語がスッキリ終わるかどうかは、是非ともご自身で確かめていただきたいですが

ライフイズストレンジをひとことで言うと「友情と葛藤を描いたヒューマンドラマ」・・・「SFフォークソングノスタルジー」・・・「黄昏の人生賛歌」・・・うーん


まあ雰囲気いいゲーだよね


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