スクエニ決算にみる「星ドラ」「ドラクエウォーク」の売上とこれから 2020年3月期


先日、スクエニの決算が公開され、それによると売上が2,605億円で前年比減、営業利益が327億円と大幅増になりました。

星ドラを愛するいちゲーマーとして、会社の決算から「星ドラ」と「ドラクエウォーク」の売上がどんな感じでどこに向かっていくのか、読み取れるところを探ってみました。



まず、話の前提としてスクエニのゲーム事情はどうなっているのか、はじめに「FF」「ドラクエ」に代表されるHDゲーム事業について

2,605億円のうち、今期(2019年4月から2020年3月)の売上は420億円と控えめな結果に。新規の大型タイトルがキングダムハーツ3ぐらいで、他はニンテンドーSwitchで発売されたドラクエ11S、ロマサガ3などの移植作となったからです。

そして、説明資料では「リピート販売が弱い」と認め、3期ぶりにまさかの営業損失・・ドラクエビルダーズあたりは、マイクラ並みの値段にすればDLで結構売れると思いますがどうでしょう。
次に、FF14とドラクエ10のMMO事業。これは凄い。
拡張パッケージの発売があったにせよ、売上は驚異の401億円、営業利益が200億に迫る勢い。会社の利益の半分をFF14とドラ10で稼いでいるという現実が分かります。

両方とも発売からかなりの年月が経っていますが、ここに来てユーザー数を伸ばしてくるという敏腕感!

パッケージのセールもよく見ますし、一度プレイするとプレイヤーが継続して離れないというのは、ひとえにゲームの魅力ではないかなと思います。
上記のソフトを「販売本数」に換算すると
  • 日本国内  318万本
  • 欧米   1,329万本
  • アジア   162万本
で合計1,809万本。国内318万本のうち、ほぼ半数の158万本相当がダウンロード販売によるものです。日本でも、ついに小売店を介さない直接販売が50%に達する時代になりました。私もFF7リメイクDLで買いました

ちなみに、発売3日で350万本を売り上げたという「FF7リメイク」は、先行販売分以外、今期の売上には含まれていないため、来期のHD事業は期待できる・・かも!?

さあそして、肝心のスマートデバイス事業はどうか
売上は1,064億円と、はじめて1,000億円台の大台に乗る。

年々伸びているので、会社はスマホゲームに特化すべきだと思う人もいるかもしれませんが、社長が「HDあってのスマホゲームッ!!」みたいな熱いメッセージを出してた気がするし、プレイヤーにとっても、ドラクエ・FFは、体で言うところの背骨みたいなものだなと思うと、無くすなど考えられませんね!

ここ10年で激変したビジネスモデルだと考えるとリスクも高い。スクエニは他にも、タイトーのゲーセン部門や、ガンガンの書籍部門などもありますが、スマートデバイス事業の売上は名実ともに圧倒的な稼ぎ頭です。



1,064億円の内訳について、公式は一切明らかにしたことがありませんが、決算説明資料では、営業益の好調はMMO事業の会員増と「ロマンシングサガ・リユニバース」「ドラゴンクエストウォーク」の好調によるものと説明していて、特に、アプリ売り上げランキング上位の常連であるドラクエウォークの売り上げがどの位が気になりますよね

あるアメリカのアプリ調査会社の推計によると、リリース初月の売上はポケモンGO等と比較した結果、8,600万ドル(約93億円)程度であり

【SensroTower】
Dragon Quest Walk Takes Flight in Japan, Earning $86 Million in Its First Month

その後のアプリの売上ランキング等の好調を見ると、3月までの間に、おおむね450億から500億円は固いものとおもわれます。うーん凄い

また、ドラクエウォークのディベロッパーであるコロプラの1Q決算によると、ウォークを含むFY2019群アプリの売上として52.7億円を計上しており
ウォークにおけるコロプラの取り分が2~3割程度ではないかと勝手に推測すると、スクエニとしての売上は400億~450億円、つまり、スマートデバイス事業の売上4割から5割がドラクエウォークによるものではないかと思います。

スクエニ製各アプリの売上は完全非公開ですが、一つの参考として、コロプラが公開している上記自社ソフトを見ると、「黒猫のウィズ」「白猫プロジェクト」のような一世を風靡した看板ソフトでさえ綺麗な右肩下がりを描き、最盛期に比べ5年で半分に落ち込んでいます。

スマホアプリ市場が落ち着いてきたというか、成熟してきたというか、そんな現状を見ると、既存のアプリは、少しづつユーザーが離れていくのが普通で、星ドラも避けて通れない道かなと

ただ、ドラクエというもともとのIPの強みを持っていたり、絶え間ないイベントや改善が施されている現実、また、昨年の勇者剣ガチャで1位をもぎ取った底力を見るに、半減とはいかないものの、それなりに減少していると見るのが妥当だと思われます。

【試用期間】
星ドラNEWS! 2017年度の売上は何と156億円だったことが判明

具体的には、2017年度に156億円だったとして、そこから4割から4.5割減少したと考えると、星ドラ単体で年間85.8億から93.6億円ぐらい!どうだ!

ちなみに、スクエニの決算資料で「主力」と認定されているスマホゲームはこちら
アプリランキングを見ると、ドラクエウォークを除いた売上600億円のうち、150億~程度が「ロマンシングサガリユニバース」が占め

残りが「FFBE幻影戦争」「星ドラ」「FFBE」「シノアリス」「FFレコードキーパー」あたりが続ていると考えると、星ドラの予測もまあ妥当なものだろうか

長く続いていた元祖ドラクエアプリ「モンスターパレード」が終了してしまったところを見ると、一覧に入ってないない「ドラクエライバルズ」も相当苦戦しているものと思われ、カードゲームというジャンルで復活を遂げて欲しいですね

今後、ドラクエウォークは、まだいくらでも伸びる余地があると思いますし、他の4年以上続く息の長いゲームは、軒並み苦戦している印象ですが、

星ドラはプロデューサーから今後の展望が示されていて、開発体制などが維持されてると考えるに、まだまだスクエニアプリの中心として突き進んでいくのかなと思います。


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